高校受験が近づいてきた。
自分はレベルの高い高校を目指している。
でも、まだ合格水準には達していない。
焦る。
焦る。
焦っても何も生まれないことは分かってる。
分かってるんだ。
でも焦る。
焦る。
暇な時間も勉強して、
人一倍頑張って、
でも時々、勉強に理由を求めたりして、
急に意欲が無くなったりして、
そんな回り道ばかりしていたら、
とうとう夏も終わってしまったんだ。
焦る。
焦る。
焦ったって何も生まれない。
でも、そんな非生産的なこともやりたくなったりして。
昨日はゲームに逃げたっけな。
一昨日は考えるのに疲れて寝ちゃったな。
その前の日も特に何もしなかった。
自分の気持ちと行動が矛盾する。
本当に自分は受験を成功させようと思っているのか。
下校途中に考えていたら、いつもより早く日が暮れた。
段々と日が短くなってきたな。
そんなことを思って今日も帰って寝て。
現実逃避したくなって。
ほら、夢の中なら何をしたって大丈夫なのだから。
夢の中で勉強する必要は無い。
楽しいことや、笑えることや、エッチなこと。
どんなにやったって大丈夫。
全て虚しさとの引き換えさ。
ますます日が短くなって、
いよいよ危機感を覚えた。
危機感が増していくうちに勉強が手につかなくなって。
なにか得体の知れない焦燥感だけが、自分の中にあるのだ。
ゲームをしたって虚しくなるし。
だからと言って勉強で時間を費やすのも虚しくなる。
そして、気づいた。
結局自分は、時間を使うこと自体が虚しくなることに気がついたんだ。
人生の時間を今一秒一秒削っている、その行為が虚しくなっているんだ。
そしてさらに気づいたんだ。
今やるべきこと、勉強。
それを今はただひたすらに頑張るだけ。
ただ頑張るだけだ、ということを。