3月の空気

桜が散り始めた。例年よりも随分早い気がしていたが、もう3月が終わるのだから例年通りか。って、もう3月が終わるのか。

私は3月の空気が好きだ。3月というのは穏やかである。4月になると年度始めで忙しい。社会人になれば3月は年度納めなのだろうが、そんなこと学生には関係ない。ただ暖かくなる日々を感じながら桜を眺める毎日。春休み。この空気は今の時期にしか味わえない。

ドラえもんの映画は大体この位の時期に公開されていた。そこで一泣きして、清々しい気持ちで来年度を迎える、小学生の頃はいつもそうだった。3月に今までの区切りをつける。3月は卒業の月。私は卒業式の練習というものを忌み嫌っているが、いざ自分が卒業するとなると気分は爽やかである。

卒業の季節～、とかって湿っぽい気もするが、自分はとことんその空気を味わう。3月9日になったら必ず「3月9日」を聴くし、スピッツの「春の歌」も聴いてしまう。とことん味わった挙句、4月になったら全部忘れる。なかなか薄情な奴である。

明日からは4月。エイプリルフールの準備も整えた。あとやることは、溜りに溜まった課題。だから4月は嫌いだ。3月のツケが回ってくる。7月も好きだけど8月は嫌いだ。8月のツケが回ってくる。そうして自分は未来の自分に迷惑をかけ続ける。「今年こそは」と思っていたが、あっけらかんとした陽気に誤魔化されて、結局のほほんと過ごしてしまった。

春やね。