深い深い闇に時々、吸い込まれそうになる。
気温も下がってきた。
太陽が欲しい。
この冷たい星には多くの生物が住んでいた。
この広い広い宇宙の中で、そのような星は非常に珍しく、私は興味を持った。
そこで、この星の人々と交流してみることにした。
この星の名は、地球というらしい。
地球に興味があった、私達1000人は、地球へ向かうことになったのだ。
その1000人を選ぶ抽選は、倍率89倍にもなった。
そんな苦しい思いをしてここまで来たのに、こんな闇が広がる星だったとは。
宇宙船は壊れてしまった。
旅の途中で宇宙船の制御ができなくなったのだ。
光速の99.9%で移動していたのだが、そのスピードを落とすことが出来なくなってしまった。
なので、我々は地球に衝突して、スピードを落とした。
宇宙船の人々は、安全装置が作動して無事だった。
しかし、宇宙船で無事でも、この星で生きていけるのか。
ほとんど食料は尽きてしまった。
私は、自らの星に交信をした。
「ここは、真夜中の惑星。救助してください」
「無理だ。3ヶ月かかる」
「3ヶ月分の食料なんて持ってません」
「耐えるんだ。健闘を祈る」
耐えると言われても、どうやって耐えればいいのだろうか。
気温はぐんぐん下がっていった。
宇宙船の中ならば気温が一定に保たれていたのだが、その宇宙船は壊れている。
どうすればいいのだろうか。
こんな星じゃなかったはずなのに。
無機質な着信音が鳴り響いた。
どうやら故郷から何か連絡があるらしい。
「ずっと真夜中の理由が分かったぞ」
「本当ですか」
「ああ。お前たちのせいだ」
「え?」
「お前たちが地球に衝突したせいで、地球の地軸が約50度傾いてしまったんだ。
そのため、昼の部分はずっと昼、夜の部分はずっと夜になるわけだ」
「そうなんですか」
「しかし、朗報だ。お前たちがいる場所にはもうすぐ朝が来るぞ」
「え、なんでですか」
「完全に地軸が傾いたわけではないからだ」
向こうの空が赤く染まってきた。